'アウトプット練習帳'

アウトプット練習帳

アウトプットの練習をするブログ。呼んだ本や勉強内容、なんてことはない毎日について記す。まずは3回以上の更新を目標に。。

日本の仏教カテゴライズ

最近日本仏教について簡単にまとめた本を読んだのでまとめてみる。

日本仏教はおおまかに4つの系統に分類される。

1:法華信仰

2:密教

3:浄土信仰

4:禅宗

 

それぞれどういったものなのか、ざっくばらん、適当に説明して行く。

 

1:法華信仰

最澄天台宗日蓮日蓮宗が代表の法華信仰とは以下の感じの信仰である。

①誰でも成仏できるよ

②そのために社会活動・修行がんばろう

③仏様も見守っているよ!

①のように誰でも成仏というのは画期的だった。身分関係なく成仏できるという点は多くの人から支持された。

また、成仏のために、自己・他者の両面から修行を積む菩薩行が推奨された。修行というと禅を組むとかお経を唱えるということが思い浮かぶだろう。しかし、それらは自分が成仏するための行為という点で自利であり不十分、本当に成仏したいなら利他の精神も持つべき!というのが②だ。そのため、法華信仰をもつひとはボランティアとか社会活動に精力的である。

③はお釈迦様が常に見守っているから、一人じゃない!という励まし的な意味合いである。

まとめると、以下の感じ。

どんな人でも成仏できる。だから自分でも頑張れば成仏できるのだ。自分の精進に加え、他者を助けて行こう。その頑張りはお釈迦様が見守ってくださる。明るくポジティブに頑張ろう!

 

2:密教

その名の通り秘密の教えである。日本仏教では空海真言宗が代表選手だ。

密教の売りは「神秘体験」である。ほにゃららソワカとかいった呪文(真言)や、壮麗な儀式、紋様等を用い、人々を魅せるのだ。

およそ人には理解できない呪文、儀式、紋様をなぜ用いるかというと、神仏の力を借りるためである。人の身である自分の力だけだと厳しい→神様仏様のマジカルパワーで解脱しちゃおう!ということだ。

現代でも一子相伝とか奥義とかいった響きには惹かれる人もいるだろう。奥底に眠る真実とか、悟りとか。こういったのは密教的ということができる。

 

3:浄土信仰

浄土とは、仏様の治める世界である。よく天国と勘違いされるが、実際は異なる。仏教の目的は解脱(輪廻からの脱却)であり、天国にいくことではない。

浄土とは、「成仏しやすい」世界である。そこでなら人の欲望は自然と抑えられ、修行に励みやすいのだ。仏教では何度も転生を繰り返して少しずつ成仏に近づくという基本認識が有る。その中で浄土はいわば成仏1歩手前のボーナスステージである。

浄土信仰は成仏へのマイルストーンとして浄土世界への転生を提示したのだ。

浄土信仰の特徴として、念仏の重視がみられる。お経唱えておけば十分、他に社会奉仕活動とか祭礼とかいらないよ、ということだ。仏様がおこなった行為のうち、お経に焦点を当てた。お経を唱えていると仏様が救ってくださるんで何とかなるんでお経だけ頑張ろうというのだ。

こうして書くといい加減な印象を与える。だが、自分の力だけでの成仏をあきらめ、他力も必要としたところに悟りがあるのが浄土信仰の論理だ。たしかに何でもかんでも自分でできる、と思っているよりは悟っているかもしれない。

また、時は武士の時代となり、戦乱がより身近な世の中である。そんな不安定な中で厳粛な修行を積むのはかなり難しかった。今で言うと、月200時間労働のブラック企業勤務者に対して、ボランティアや毎日1時間のお祈りを強いるのは酷な話である。そのような人々から浄土信仰は多いに信仰された。

 

4:禅宗

時は戦国、武士に大いに支持されたのが禅宗だ。

浄土信仰がお経を重視したように、禅宗は座禅に焦点を当てた。その心は体験・実践である。

たとえ話として、月を指差して教えると、あれが月だと理解はできるが、月になることはできない、といわれる。つまり、仏様の教えを教えられて理解しても、真の体現は実践でしかできないよ、ということである。

では実践とは。そう、座禅である。仏様も実際に行った座禅を自らも行う事で、言葉の上だけだなく、心の底から成仏へ近づこうということだ。

禅は、一人でも行え、心を落ち着ける効果があったので、死と隣り合わせの武士たちに広く信仰された。禅宗もまた、戦乱の世であっても比較的簡単に実践できるため、ありがたい教えであったのだ。

 

以上、日本仏教についてまとめてみた。

学生のときは、お経を唱えるだけなんて...と思っていたが,確かに生活が不安定の中で修行は非現実的だ。いい加減にみえるこれらの教えも心の弱さを補ってくれるありがたい存在であったのだと、認識を改むる良い機会であった。